出来の悪いホームページは「ブラック企業」は間違い
HPにお金を掛けていないだけの、優良企業も
転職を考えるとき、必ずその会社のホームページを確認しますよね?
何年も更新していなかったり、リンク切れしていたり、見るからにしょぼいホームページなんてのも結構あったりします。
こんなホームページの会社で大丈夫?なんて思ってしまいますが、ホームページの出来栄えが悪いからといって、それだけで「ブラック企業」なんて信じてはいけませんよ。
今どきホームページすらちゃんとしていない会社だと、会社もちゃんとしていないんじゃないか、そう思ってしまうのも当然です。
そりゃあ立派なほうがいいでしょうが、中小企業では、ホームページなんて、最低限の連絡先さえわかればいい、くらいの感覚の会社は、まだまだ数多くあります。
ホームページの出来なんて、どのくらいの費用を掛けて作ったかだけですからね。ホントにピンキリで、数万から数百万ですから、そういった中小企業は、予算も掛けられないので、当然しょぼいページになるわけです。
地域に根差してやっているようなところは、特にそうでしょうね。「インターネットで全世界へ発信」なんて、たいした意味もないわけですから。
元々コーポレートサイトなんて、一回作ってしまえばいいもので、大手のように「企業名」で検索されるような会社でなければ、アクセスなんて、そうそうあるものではないですし、人件費を掛けて更新することの費用対効果もたいしてないですからね。
他の部署の人が掛け持ちでWEB担当なんて、よくある話です。(私も掛け持ちで、5年ほど、ホームページの立ち上げや、運用の仕事をしています。)
今の会社の近くに、双眼鏡業界では世界的な知名度で、業績好調な優良企業がありますが、そこはホームページすらもっていませんよ。
出来の悪いホームページというだけで、敬遠してしまうのは、もったいないことになるかもしれません。
そして、気をつけたほうがいいのは、実は素晴らしい出来のホームページの方なんです。
素晴らしいHPこそ注意 酷い扱いを受けた実例
応募したら、社長から直々にメールが
文句のつけようのない、素晴らしいホームページでした。
プロによる美しい写真の数々、オシャレなヨーロッパ風の家々、それを効果的に見せる最新の表示の技術。随所にあらわれる、カッコいいけど、よく意味のわからないカタカナ語。無垢の素材を大事にし、人とのつながりを大事にする経営スタイル。
訪問した人に商品やサービスを効果的に魅せ、それがある生活を想起させ、「ここで家を建てたい」と思わせる。プロの仕事です。相当にお金も掛けているんでしょう。
人を大切にするという経営方針にも惹かれ、応募しました。内勤の職種の募集です。
募集要項から、この年齢では厳しいだろうなと思っていたところ、その会社の社長さん自ら丁寧なメールが送られてきたんです。
曰く、「応募書類だけでは判断がつかない。営業の経歴もあるのに、それ以外の職種での応募の理由をもう少し教えてほしい。」との内容でした。
履歴書も職務経歴書も、かなり詳細に作成してあるのに、なぜだろうとの疑問はありましたが、こちらも丁重且つ、詳細に、しっかりアピールも盛り込んで返信しました。
結果、そのままシカトです。
HPの経営方針には、「人を大事にする」
ある程度の経験と人脈をもっている世代なら、営業なら即採用、その他の職種ならいらない。そんな現実は百も承知ですが、こんなあからさまな態度には正直呆れました。
暗に「営業なら採用する」、を悟らせるためのメールだったわけです。後がない世代を弄ぶかのような仕打ちです。
私たちの世代では、使い捨てにできる職種しか採用しない、と公言しているわけです。当然こちらからはもう連絡はしませんでした。
この会社で働きたい、と思わせるのに十二分な、クリーンなイメージのホームページでしたが、人を大事にするなんて大嘘でした。
ホームページのイメージを真に受けてはいけないと、再認識することとなりました。
ホームページで絶対にチェックすべきこと
ブラック企業の兆候が表れている
ホームページも広告です。プル型の営業ですから、チラシやCMと同じです。当然いいことばかりが書いてあります。
すごく好感がもてるイノッチのかんぽ生命のCMでしたが、信じられないくらいの極悪ブラック企業でしたからねw 見破るのは難しいわけです。
ですが、どうしても表れてしまう、ブラック企業のサインがあるんです。
それは、社長がワンマンかどうか、です。
ホームページ制作では、まず最初に要件定義、全体の設計図を作っていくわけですが、そこで、社長が、「これを掲載したい」、と言えば、誰もダメ出しはできません。「いいですね。絶対に必要ですよね!」なんていう風に答えるしかないですからね。
制作を請け負った会社や、会社のWEB担当では、どうしようもないですので、ホームページには、「社長がどれだけ出しゃばってきたか」が、表れるわけです。
ワンマン社長にありがちなホームページ
会社概要より、社長挨拶が前にある
コーポレートサイトなんですから、その会社を知りたくてユーザーは訪れたわけです。それなのに、まず社長挨拶が先にあるパターンです。
これは本当に多いですね。そして、すごく不便です。住所と電話番号を知りたいだけなのに、まず社長の写真とメッセージを見せられるんですから。
酷いところでは、さらには理念だ、経歴だが続いているわけです。必要な情報は、スクロールした先や、さらなるリンクの先です。
やたらと経営方針が多い
経営方針、経営理念、経営信条、社是、社訓、などなど。しかもいくつもあるなんて会社もあります。これこそ、訪問した人には、まったく必要のない情報です。
あまりに大きくアピールする会社は、逆に怪しさを感じます。ブラック企業に限って、「社員は家族」なんて言うものですし。
実行できてもいないことを、公言するのは、マイナスにしかなりません。有言不実がいちばん人を失望させますからね。
社長ブログがある
その業界の豊富な経験と知識を、日々更新し発信している、素晴らしい社長ブログもたくさんあります。
ですが、そうではないものがいかに多いか。全然更新していないなんてのも多々ありますしね。しかも、会社に関係のない話題、本当の日記なんてものを見ると「痛い」です。
せめてアメブロとかでやればいいものを、コーポレートサイト内でやる感性はちょっと信じらせません。
お客様より、社長を重視しているかを見極める
ホームページに来てくれた人は、その会社の商品やサービスを使うと、どんないいことがあるのか、それを知りたいんです。理念がどうで、社長の経歴が、なんてこと、知ったこっちゃないわけです。
本当に効果のあるホームページを作りたいなら、見る側を考えての作りにしなくてはいけません。経営者は一歩引いて、プロにまかせるくらいでいいんです。
ワンマン=ブラック企業とは言い切れませんが、ひとつ参考になるかと思います。本当にいい会社なら、社長の自己満足より、お客様の利便性を考えるでしょうからね。
ホームページにどれだけ社長の自己顕示欲が表れているか、ぜひチェックしてみてください。
コメント