ネットの情報は疑ってかかる クチコミも同様
求人の募集要項も、ただの「広告」
わからないことがあれば、なんでもすぐネットで調べられる。便利な時代になりました。
ネットの情報を鵜呑みにしないこと、自分の目で確かめること、もはや常識ですね。
個人のブログや、掲示板のような書き込みだけでなく、大手新聞社のサイトだって、信用できないことは、みなさんもご存知の通りです。
ですが、ネット上の情報を盲目的に信じてしまう。いや、信じたいので、いいように解釈してしまう。転職する側になり、活動がうまくいっていないと、そうなってしまうんです。私もそうでした。
まず落ち着いてください。みなさんは、いろいろな経験をし、確かな評価の目があるずです。面接をする側だった方も多いと思います。冷静に、もう一度情報を、しっかり咀嚼してみてください。
特に信じてはいけないのは、募集要項です。何度でもいいますが、これは広告です。すみずみまで穿ってみるくらいしなくてはいけません。
悪いクチコミは参考程度に
そして、その募集要項が本当か確認するために、クチコミサイトをを見るわけですが、当然これも真に受けてはいけません。
ほとんどが嫌がらせのように、恨みつらみが書かれているだけです。辞めた人か、会社にいながら不満を抱えている人なんでしょう。結果、掲載されているほとんどの企業が、ブラック企業のような書かれ方をされるわけです。
ですが、火のない所に煙は立たぬ。大げさなだけで、大きく間違っていることは少ないですので、鵜呑みにせず、何割か増しになっていると考えておけばいいでしょう。
そんなクチコミサイトも、いくつもの書き込みを長く見つづけていれば、だいたいのパターンがわかってきます。
<辞めた人の場合>
・辞めたあとの嫌がらせ → 勢いだけ。一時期に集中している。
・本気で使命感を感じて → 論理的・客観的。上から目線。でもかなり有用。
<現職の場合>
・告発として → ダメなところを改善してほしいが、直接言えないから、こんなところで言う。ある意味ブラック認定。
・無理なく良い方向へもっていく → 現職で上層部の息のかかった社員。口調はやけに丁寧。
だいたいこんなパターンでしょう。
良いクチコミこそ疑ってかかる
そして、いいことばかりが書いてある場合こそ要注意です。自作自演している会社もあります。
クチコミサイトだけではありません。グーグルマイビジネスのコメントや、業界紹介サイトのコメント、SNSのいいねやシェアなどなど、私が入社したとある会社は自作自演だらけでした。
社員が「いい会社でした」なんていう書き込みをして、社員がそれに、「ありがとうございます!」なんて返信をする、なんてことを普通にやっているんです。
さらには、個人が書いているように見える、その会社の商品をおすすめするブログまで、社内のWEB担当が作っていました。
同じ時間だったり、同じ地域からで、不自然にならないように細工する程度はあたりまえ。悪いクチコミを消す方法も熟知していて、社長が気に入らない投稿があると、部長がそれを消すために手を尽くしていました。
実際に、社長「このクチコミ消して」、WEB担当「わかりました。少々お待ちください」なんてやり取りが飛び交っていました。
他にも、社員全員に、記事の評価を強制している会社もありました。 社長が記事をアップすると、社内のチャットで、「満点で評価するように」との通達がくるんです。
WEBに強い会社はそれくらいは普通にやります。あまりに不自然ないいクチコミばかりなのも、注意が必要ですよ。
クチコミから、価値ある「情報」を見極める
情報のひとつとして、冷静に見ておく
このように、作られていることもあるクチコミですが、意味がないかと言われれば、絶対に見ておいたほうがいいです。クチコミサイトだけでなく、グーグルマイビジネスなどもチェックするといいでしょう。
確かに無駄な情報も少なくありません。ですが、40代以降の転職は、情報収集がとても大事です。
何社も応募して、有給をとって面接に行って、なんてことを自由にできる環境と、心が折れずに何か月もできる気力と体力がある方は別でしょうが、家族もいて、ある程度の収入を切らすわけにはいかない中、効率よく活動していくには、情報はあればあるほどいいに決まっています。
クチコミが真実か、自分の目で確かめる
そして、その情報を確かめるのは、あなた自身です。例えば、クチコミサイトに「労働時間の長さ」の書き込みがあったら、本当に夜までやっているのか、その会社に見に行くんです。
私は実際にやりました。毎日遠回りをして、2週間ほど見続けました。そして、その結果を面接であえて聞くこともしてみました。
「4Fだけ、かなり遅くまで電気が付いていますよね?」
「あの部署はけっこう残業があるんだよね。」
その会社は正直に話してくれました。ホワイトな素晴らしい会社でした。(最終面接で落ちましたが。。)
「離職率が高い」と書いてあるなら、どのくらいの頻度で求人を出しているか調べてみる。 「活気のない職場」ならば、行ってみたり、電話したりして、その活気を感じてみる。「給料が上がらない」のなら、業界の状況を調べたり、就職四季報を見てみる。自分の目で確かめてみるんです。
クチコミは個人の主観でしかありません。それは確かめるのは自分です。
真実が書かれてることも、当然ある
クチコミサイトも、どれくらい簡単に書き込みができるのか、をちゃんと確認してください。投稿すれば、その分だけ見れるようなクチコミサイトもありますが、それだと、自分が見るために適当なことを書いてもいいわけですよね。そんなクチコミを信用しますか?
情報のひとつとして、見ておくのは悪くはないとは思います。有名で登録が楽なところは、クチコミの数は多いですので。ですが、ほしいのは真実の情報です。
クチコミサイトで、私がいちばん参考にしていたのは、キャリコネです。転職サイトも兼ねていて、きちんとした登録をしないと見れないので、登録はハッキリ言って面倒です。私も登録で嫌になり、途中でやめようかと思いました。(笑)
なんとか思いとどまり、登録を完了させました。そして、面倒だった分、そのあとクチコミが見放題なのと、クチコミの精度の高さに満足しました。
以前の記事でお話した、私が経験した最悪のブラック企業ですが、キャリコネに他の方がこんな内容のクチコミをしていました。
・年収525~700万という募集で応募し入社。
・面接2回と掲載されているが、実際1回。
・応募の理由は年収を上げるため。
・だが、募集の金額を手にすることはできず。内外で大問題となっている。
・会社組織の体系化やマニュアル化などはできていない。
・親族、身内が支配している会社。
私が書いた以前書いた記事と相違がないことは、下記の記事をご参照いただければと思います。
クチコミから、悪徳ブラック企業を見極める
こんな悪意に満ちた募集を堂々とやっている会社も存在します。そして、その対象は、あとがない、これ以上転職ができない私たち世代です。
経験と人脈で、試用期間の3ヶ月でできる限り売り上げをかき集めさせて、本採用になると、「実績が足りない」などと言って試用期間の給料を続ける。
40代後半から50代を狙い撃ちです。悪魔の処遇です。それも、上記のようなクチコミを見て、自分で調べておけば回避できるわけです。
転職が決まったら終わりじゃないですからね。その後、どういう働き方、待遇なのかのほうが大事でしょう?
あせらずじっくりと情報を集め、それを自分の目で確かめ、自分を活かせる、いい職場をを見つけてください。
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