40代でも応募できる求人は、「営業」ばかり
人脈だけをあてにしているような求人に注意
40代の私たちが求人を探していると、「営業」多いですよね。
入社祝い金があったり、「稼げます」なんて、高賃金をうたっていたりするものも目にします。言うまでもありませんが、甘い言葉で誘うような求人は、100%「罠」です。
確かに、多くの人脈を持ち、家や土地を簡単に売ることができる方は、稼げるんでしょう。数千万単位のものを売るんですから、あたり前ですね。
あなたには、そんな知り合いいますか?しかも、それを何年も続けていけるくらい、いっぱいいますか?
そうでないなら、仕事は激務、拘束時間は長い、土日や夜もあったもんじゃない、「営業成績」がすべてで、インセンティブがなければ薄給。これが現実です。
入社の待遇が、妙にいい会社は、そのあと使い捨てにする、と思って間違いありません。あたり前です。入社させるメリットがあるから、待遇を良くするわけですから。
人脈で、1件でも売れれば、入社時の好条件なんてペイできるわけです。そのあと、売れなくなった2年目以降がどうなるかなんて、言うまでもありません。
人脈を会社のために使うなんて、自分の血肉を削って、その会社に利益をもたらすだけでしょう?そんなことに使うくらいなら、自分で起業したり、副業をはじめて、そちらに使ったほうがよっぽどいいです。
昔ながらの飛び込み営業なんて、意味がない時代
それ以前に、今の時代、昔ながらの営業なんて、かけらも意味がなくなっています。
私が新入社員のときの営業研修では、「同じところに毎日通ってみろ、必ず契約できる」なんていう教育を本気でされました。
そんなやり方しか知らない、そんなやり方でなんとかなっていた、上司の「団塊の世代」や、先輩の「バブル入社世代」、そんな能無しのやつらの考えを押し付けられたわけです。
今となっては、信じられないくらい頭の悪い考え方ですが、本気でそんなことを言うやつらが跋扈する時代でした。
確かに、情報収集が簡単にできなかった昔は、飛び込み営業からでも、専門知識で納得させることで、商品を売ることができたのは事実です。
たまたま欲しかったところに、タイミングよく飛び込んだ、なんてラッキーパンチも有り得る時代ではありました。
ですが今は違います。飛び込みで来た営業マンの会社がどういう会社か、その商品がどういう口コミがされているか、相場の価格は、なんてことを、その場でスマホで調べられるんですから。
さらには、そのままスマホから注文もできるのに、なんで、訪問してきた営業なんかから、わざわざ買う必要がありますか?
いくら営業マンが来て、熱意をもって説明しようが、ほしくないものは誰も買いません。
足で稼ぐ営業、そんな職種はなくなっていく
飛び込み営業、それ自体については、私はまだまだ有効だと思っています。
意味がないのは、昔ながらの、根拠もなく、ただ件数といった精神的な頑張り、なんていう営業のやり方です。
かくいう私も、今でも飛び込みで営業をすることがあり、それなりの成果を出しています。それは、その前の準備、入念なリサーチがあるからこそです。
これからの時代、いろいろな会社や業種、職種がなくなっていくと言われています。それは間違いないでしょう。
AIにとって代わられる職種も、急激に増えていくのは間違いありません。でも、アナログな部分が多い「営業職」は関係ないんじゃないかなんて、勘違いですよ。営業なんてものこそ、なくなっていくでしょう。
今はマーケティングの方が重要です。常識ですね。営業は「足で稼げ」なんて、いつの時代の話ですか?
AIで情報を分析して、効率が良い箇所へ向けてのプル営業、例えばWEB広告やDMを送り、反応があったところへ、高い専門知識を持つ人材が、提案型のプッシュ営業をする。いまや当然ですね。
いまだにプッシュ型の営業だけ、なんて会社、間違いなく潰れます。そして、昔ながらの営業マンなんて、絶滅するでしょう。
25年前から非効率だった、精神論の「飛び込み営業」
精神論だけの営業を続けるダメな会社
マーケティングもせず、飛び込んだ件数を評価するような、そんな会社は、非効率で業績も良くないのは当然です。これは、25年以上前から変わりありません。
私が新卒で入社した会社もそうでした。まずは、決められたルートコースを周って納品、回収をする、ルート営業からスタートするんですが、そこでは、「営業」も求められました。
配送先の近隣に、飛び込み営業をして、新規開拓をしろ、というわけです。
その頃から、私はこの会社の飛び込み営業重視のやり方に、疑問を持っていました。興味を持ってくれるのは、百件に数件程度です。
効率が悪いのを、わかっていながら続ける。つまり、莫大な時間の無駄をしているわけです。時間=コストです。
そして、お客様にとって、メリットなければ売れませんから、あたり前のように、既存の他社より安くするわけです。
これでは、営業をすればするほど、会社の利益率は下がっていきます。
ルート配送の売上が大部分なのに、営業重視の方針の大間違い
さらには、営業成績を重視して、インセンティブを出していたこの会社、ルート営業の多くは、既存の顧客を守ることよりも、新規開拓に力を入れていきました。
結果、利益率がみるみる低くなっていきました。今まで通り納品さえしていれば、安定した利益が出る既存客をおざなりにすることで、解約が増えていきます。
ですが、そこで削った時間での新規開拓を評価するわけですから、みんな新規開拓に走ります。結果、アホみたいな安い金額で獲得した、新規顧客ばかりになっていきました。
利益率が低い顧客ばかりの環境を、自ら作っていったわけですね。それを25年以上も続け、その会社がどうなっていったかは、言うまでもありません。
既存のアフターフォローより、新規開拓を重視して、社員にそういう指示を出し続けけてきた、経営者の責任です。ただただ、頭が悪すぎるとしか言えません。
急激に業績が悪くなっていったこの会社。大規模なリストラに走っていき、役職者の半数以上が辞めていくという、とんでもない状況となっていきました。
先日も、役員がさらに2名辞めた(辞めさせられた?)との話を聞き、2年前に辞めたこちらが心配になるほどです。
いまだにプッシュ型中心の会社は要注意
具体的な営業方法をよく調査を
それでも私たち40代後半の世代への求人は、営業ばかり、転職先として、考えざるを得ない方も多いと思います。
そこで、入社してもいいかのチェックポイントです。
・人脈だけを期待しての、異常な高待遇かどうか。
・戦略がなく、いまだに精神論の飛び込み営業をおこなっているかどうか。
このふたつをしっかりチェックしてください。募集要項や、ホームページ、面接程度での確認ではダメですよ。実際にそこで働いている方を捕まえて、話を聞くぐらいのことをするべきです。
入社祝い金なんて、目の前のエサにつられて、たった1年でクビ、またの転職活動なんて、さらに底辺に落ちていってしまうかもしれませんよ。
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