40代の転職で、私が本当に求めていた情報
どんな働き方になるのかを知りたい
40代後半にもなっての転職活動、本当に知りたかったのは、求人をだしているその会社がどんな会社なのか。それにつきると思います。
「どんな会社」。それは、求人票や募集要項に書いてあるような、資本金がいくらで、給料や待遇はどうで、というようなものではなく、人として、そこで働くにあたっての、もっと基本的な情報のことです。
私は、3回目の転職活動のとき、体調も思わしくなかったため、ある程度余裕を持って働くことができるところを探していました。
なので、どんな人がいて、どんな雰囲気なのか、そこで自分が働くと、どういう一日を過ごすのか、リアルに想像できる姿。それが知りたかったんです。
お昼はどこで食べるのか
例えば、お昼ごはんはどこで食べるのか?つまらないことと思う方もいるかもしれません。ですが、私にとっては重要な部分です。
お昼休憩といいながら、自分の席で、コンビニ弁当やカップラーメンをすする。電話が鳴れば取るし、上司からなにか言われれば、それをすぐやる。こんなのは休憩ではありません。
お昼休憩は1時間と決まっているのに、みんな45分以内に席に戻っていた会社もありました。よくある話ですよね。
私は、そんな会社でやっていける自信はありません。ちょっと目をつぶってうとうとするくらいのひとりの時間、それくらいはないと、この歳では、ちょっとキツイです。
今の会社は、面接のときの部屋がそれっぽかったので、なにげに「ここでお昼食べたりするんですか?」と聞きました。ここを自由に使っていいことを、それで知ることができました。
ネットからは得られなかった、必要な情報
そういった本当に生きた情報は、ネットからは得られませんでした。逆に惑わされたり、騙されたりしたことのほうが圧倒的に多いです。
就職氷河期時代の新卒での就職活動では、自分の能力のなさを、これでもかと痛感させられました。そんな経験がありながら、ネットでちょっと登録しただけで、湯水のように湧き出てくる情報の数々に、「こんな楽な時代になったのか」と勘違いし、その情報に翻弄されてしまいました。
コミュニケーションは本来痛いものです。人は誰しもが違うのはあたりまえです。意見をぶつけ合うことで、ときには言い争いになったりすることもあるわけです。
それを乗り越えるには、 万能ではないながらも、「言葉」という「道具」を使って、 コミュニケーションを取り続けるしかないわけです。
そんなことを普段から思っていながら、ネットという便利な「道具」で、本当のコミュニケーションがとれているなどど、勘違いしてしまったわけです。
転職に限ったことではないでしょうね。情報が楽で簡単になった分、それを見る私たちが、気を付けなくてはいけないんです。
聞きづらいことだとしても、しっかり聞くべき
時間を有効に、気になる会社には積極的に質問を
ですので、応募前にどんどん質問をするべきです。こちらから動くんです。
仕事もしながら、転職活動をするのは、時間的にも精神的にも大変です。ですが、電話やメールならどこからできます。就業しながらでも、お昼休みにもできますよね。
散々時間と労力を費やして、結果、応募の価値がない会社だった、なんて精神的にもキツイですよ。さらには、実際に入社してみたら、募集要項と待遇が違う、なんてこともよくある話です。
気になる求人には、出来うる限りのアプローチをするべきです。
私がやっていた情報収集方法
以下、実際に私がやっていた方法です。
① メールやホームページのお問合せフォームで質問してみる
私は「40代の採用はどうですか?」といった、直球の質問もよくしていました。
「今回の募集は若い人を中心に考えています。ですが、それ以上の方の応募をお断りするものではありません。ご経験を考慮し待遇を検討致します」と丁寧に回答してくれる会社もありました。
かと思えば、途中までは丁寧で、条件にあわない人材とわかると、ぱったり返信しなくなるところや、完全スルーで返信をくれない酷いところもあるわけです。
「応募しませんか?」といっておきながら、シカトの会社もあります。当然、こんな会社には応募する価値はありません。
特に、大手転職サイトの「応募しませんか?」なんて、それこそ信じちゃダメですよ。あんなのはただの自動返信です。本当のオファーなんかじゃないですからね。
② 電話で質問をしてみる
「電話対応」という基本業務に、どれだけきちんとした教育を施しているか、対応からやる気や熱意を感じられるか、その会社の雰囲気が、メール以上に掴めます。
どのくらい真剣に募集をしているのか、こちらに対して何を求めているのか、少しカマを掛けてみるのも有効です。「どういった人材をいちばん求めているんですか?」、あからさまにめんどくさそうな態度の方もいました。
適当な返答だったり、どうでもいいような雰囲気をを感じたなら、誰でもいいから入れる、ブラック企業の募集の可能性が高いですよ。
ここでも40代の採用はどうなのか、聞いてみたことがあります。「ダメ」といった言葉にはしなくても、語尾や言葉の端々に本音が透けてみえるものです。これは本当に有効な方法でした。
③ お客を装い、電話をしてみる
これも雰囲気や仕事の様子を感じられる良い方法です。(向こうは迷惑でしょうが、これもお互いのためです、ごめんなさい。)
わざと間違い電話をしてみて、どういう対応をするかを見たこともあります。何コールしてもなかなか出なかったり、面倒くさそうに出る、社名を言わず「ハイ」だけで出るといった酷い会社もありました。
④ その会社に行ってみて、雰囲気を見てみる
出社・退社・昼休みの人の出入りのときの雰囲気や、入り口や外観の清潔さ、何時まで電気がついているか、など、実際に自分の目で確かめにいくんです。
面接のときに、社内を見ることはできますが、「就業時間以外」の雰囲気や活気。こういったところのほうが、従業員の方のモチベーションなどが見えるものです。
子供の授業参観でもそうですよね。授業の時間より、休み時間のほうが、どういう学校生活をしているか、リアルにわかりますよね。それと同じです。管理されている時間からは、得られるものは少ないです。
本当に気になる会社はこのくらいすべきです。できれば社員の方に話を聞ければよりベターです。
やはり直接のコミュニケーションが有効
きちんとした対応をする会社か、確かめる
どの方法でもそうですが、ちゃんとした会社は、迷惑な相手でもきちんとした対応をするものです。それをしてくれない会社は、考えた直した方がいいかもしれません。
そんなダメな会社に、貴重な時間を使ってしまうことは大きなマイナスですし、入社しないほうがいい会社とわかるまで、何ヶ月も掛かったなんて、私たちにとっては、肉体的にも、精神的にも、そして、経済的にも、相当のダメージです。
だから、事前に自分からアプローチして、 自分の目で確かめるんです。
本当の情報は、アナログから得られた
ネットなどの、文字だけの情報では、その会社の本質は見えません。あたりまえです。マニュアルだけ渡して、部下がちゃんとすべてを理解してくれたなんて、そんな経験はありますか?
募集要項は広告です。クチコミは他人の主観です。言葉なんて所詮は道具です。使う人によって意味は違います。最後は自分の目を信じてください。
私は、面接のあとに、みなさんが働いている現場を見せてもらったこともあります。決めかねているときに、もう少し詳細をお聞きしたいとお願いし、話を聞く機会を作ってもらったこともあります。そのときは、社長自らが今後事業をどうしていきたいか、説明してくれました。それが今の会社です。
やはり最後には、自分の「目で見て」、「口で質問し」、「耳で聞いて」、「肌で相手の表情や雰囲気を掴む」。そんなあたり前の情報が生きてきますよ。
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